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【4/4】温活で変わる身体 ― 筋肉・食事・生活習慣から自然治癒力を引き出す

  • 執筆者の写真: 小林 H
    小林 H
  • 6 日前
  • 読了時間: 4分

こんにちは。美健家です。


これまで、体を温めることがどのように自然治癒力を引き出すのか、そして冷えがどのように体をむしばむのかを見てきました。


最終章となる今回は、具体的に何をすれば体は変わるのかという実践の部分をまとめていきます。


※この記事は、川嶋朗氏の「60歳から体温を0.5℃アップする健康法」の内容を参考に構成しています。ただし、記事中の表現や見解は、美健家の視点によるものであり、必ずしも原著の意図を完全に反映したものではないことをご了承ください。



■ 「筋肉」は体を温める最大の臓器


人間の体で最も多く熱を生み出すのは筋肉です。

安静時でも、体温の約6割は筋肉によって作られているといわれます。

つまり、筋肉量が減ると体温は下がり、免疫力も代謝も低下するのです。

特に中高年になると、筋肉量は年間1%ずつ減少していきます。


「冷え性」「疲れやすい」「肩こりが治らない」といった症状は、筋肉の衰えから始まっていることが多いのです。

温めることと動かすことは、どちらも血流を促す「循環のスイッチ」である

陶板浴で体を温めると、血流が改善し、筋肉に酸素と栄養が届きやすくなります。

その状態で軽いストレッチやウォーキングを取り入れれば、体の内部で熱を作り出すリズムが戻っていきます。


■ 食事は外からの熱を補う行為ではなく、内から熱を生み出す準備


食べ物の選び方ひとつで、体温は大きく変わります。

著者は「食事こそ温活の基本」と述べ体を温める食材と冷やす食材を見極めることを勧めています。


体を温める食材(陽性食品)

  • 根菜類(しょうが、ごぼう、にんじん、れんこん)

  • 発酵食品(みそ、納豆、ぬか漬け)

  • 魚介(青魚、干物)

  • 調味料(しょうゆ、みりん、黒糖)


体を冷やす食材(陰性食品)

  • 白砂糖・小麦・乳製品

  • トマト、きゅうり、バナナなど南国系の果物

  • 清涼飲料水・アイス・生野菜サラダ

    特に、冷たい飲み物を控えるだけで体温は0.5〜1℃上がるといわれます。


※決して陰性食品が悪いわけではありません。理解して体調と相談しながらバランスよく飲食することが重要です。


食材を「煮る・焼く・蒸す」といった加熱調理に変えるだけでも、体内の熱エネルギー効率は大きく改善します。



■ 入浴と睡眠 ― 体のリズムを整える「温の時間」


1日の中で、体が最も冷えるのは「夜から明け方」にかけてです。

その時間帯をどう過ごすかで、翌日の体調が決まります。


川嶋氏は、夜の入浴を“温活のゴールデンタイム”と呼びます。


就寝1〜2時間前に40℃前後のお湯に10〜15分浸かることで、体温が一時的に上昇し、その後ゆるやかに下がる。この体温変化が深い睡眠を誘発し、成長ホルモンや修復酵素が活性化します。


陶板浴もこの仕組みに似ており、体の芯から温めることで「深部体温」が高まり、寝つきが良くなるという声を多くいただきます。(陶板浴の場合、睡眠前という訳にはいきませんが、サウナやお風呂よりも深部から温める為、お昼前に陶板浴に入っても寝る時まで体温は十分保たれています。)


また、睡眠の質を高めることは、免疫系やホルモンバランスを整える最も自然な方法です。



■ 「心の温活」も忘れない


体を冷やす最大の敵はストレスです。

怒りや不安といった感情が続くと、交感神経が緊張し、末端の血流が滞ります。

川嶋氏は、「冷えは心の緊張が体に表れたもの」だと説いています。


穏やかな呼吸、笑い、感謝、そして人との温かい交流――それらが副交感神経を刺激し、血流を回復させます。


「体の温活」と「心の温活」は、決して別のものではなく、互いに補い合う両輪なのです。



■ 美健家から ― 温めるという「習慣」の力


陶板浴を続けて通われるお客様の多くは、最初の数回よりも1か月後・3か月後のほうが圧倒的に体調の変化を実感されています。


それは、一度きりの温めではなく、「温める習慣」が血流や代謝を再教育するからです。

筋肉・食事・生活リズム――そのどれもが毎日の積み重ねです。


体を温めるとは、「時間を味方につける行為」。焦らず、日々少しずつ体の声を聞くことが、最も確実な自然治癒力向上の道です。


■ 最後に...


川嶋氏の言葉を借りれば、

「温めるとは、生命のスイッチを入れること。」

冷えを恐れるのではなく、温めることで体の力を信じ直す。

それこそが、私たちが日々できる最も確かな健康法です。


美健家は、これからも「温めて心身を整える」お手伝いをしていきます。



■ 今回の記事を書く為に参考にした本


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著者:川嶋 朗

医学博士。神奈川歯科大学大学院統合医療教育センター長、他多数兼任...。

西洋医学と東洋医学を融合した統合医療の実践に尽力。「冷えは万病のもと」の考えを広め、多数の著書を通じて温活や自然治癒力の重要性を発信されている先生です。特に「患者力のすすめ」はおすすめです。








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